足場
雑感雑記
冷たい風の吹く中を勇ましく働くニッカポッカの男達がいて、鉄パイプで出来ている足場材を担いでは歩き、ある者はクレーンのフックにそれらの束をワイヤーで掛け、ある者はジョイントの入った土嚢袋を肩に背負って現場まで運んで行く。
足場工事というのは建物をすっぽり包み込む程資材が必要で、しかも一気に作り上げて次の業者へバトンタッチする関係上、設置も解体も派手な作業となる。
私が通り掛った現場では足場設置の真っ最中で、ガツンコツンと鉄のぶつかり合う音が響き、クレーンは何度も足場材を建物側へと吊り上げていっていた。
塗装工事をするにしろ、雨漏りの対策工事をするにしろ、ビルを囲む足場は必要不可欠で、私がビルを見上げると、そこにはもう目隠しネットが掛かっていた。
これは人や工具などの落下事故を防ぐ為と、粉塵などの対策の為のものだ。
これに守られて足場に乗って作業をする訳で、外からは作業は見え難くなる。
目隠しネットの代りにビニールシートを使う場合もあって、これは溶接などの火を使う作業の場合に火花が外へ零れないようにする為のもので、通行人を守りながら作業をする為に大切な役割を担っており、安全対策上非常に大切な物だ。
ここまで気を配る足場の設置というのは実は相当大変で、まず足場を設置する敷地の部分が確保出来ないと作れないし、全体として倒れないように設計して立てなければならず、しかも短期で終らせないと工期に響くのでとても忙しない。
だが彼らの頑張りのお蔭で本来の業者が安全に仕事が出来るのであって、正に縁の下の力持ちのような存在なのであり、勇ましく見えるのは伊達では無い。
現場を通り過ぎて暫く歩いて行くと、今度は店舗の内装工事をやっていた。
こちらは室内なので職人がこつこつと働いている姿が外からでもよく見える。
木工の配置や具合からどうも美容室を作っているようで、外に近い所にはレジ用の箱物が立ち、奥にはシャンプー台らしき並びが見え、脇にはカット台用の鏡用の壁らしき物が設置されていて、まるでこれから開店する様子が見えるようだ。
こうやってあっちこっちで工事が行われ、街が造られていくのはとても素敵だ。
人が何も無い所に家を建てて住むように、建設的な味わいがあってとてもいい。
人の営みを支えるように職人達は張り切り、そこには人々の様々な顔があって、誰もが建物に包まれて生きていて、それら全体が街となっていくのは素敵だ。
街は人、人は街、そうやって私達は生きて来て今に至っているのだから。
寒い中を職人は忙しく働き、夢中で何かを作っていて、そこに風が吹く。
けれども負けずに作り続けていって、やがて完成するまでの間を仕事で埋める。
風に負けるな、と、そう応援しながら私は彼らの仕事を垣間見て歩く。
作る人っていいな、と、そう思いながら私は彼らの横を通り過ぎて行く。
街は生きていて、何時も何処かが工事をしながら少しずつ新しくなっていく。
街の色は僅かずつ変わりながら私達を包んでくれていて、それでいて何時もの街であり続けてくれて、その中で泳ぐようにして生きている私達がいて、その私達自身もが街の一部となっていて、切っても切り離せない生活空間がそこにはあって、街というものは人間そのものなんだなあと強く思う私がいて、生きている。
足場工事というのは建物をすっぽり包み込む程資材が必要で、しかも一気に作り上げて次の業者へバトンタッチする関係上、設置も解体も派手な作業となる。
私が通り掛った現場では足場設置の真っ最中で、ガツンコツンと鉄のぶつかり合う音が響き、クレーンは何度も足場材を建物側へと吊り上げていっていた。
塗装工事をするにしろ、雨漏りの対策工事をするにしろ、ビルを囲む足場は必要不可欠で、私がビルを見上げると、そこにはもう目隠しネットが掛かっていた。
これは人や工具などの落下事故を防ぐ為と、粉塵などの対策の為のものだ。
これに守られて足場に乗って作業をする訳で、外からは作業は見え難くなる。
目隠しネットの代りにビニールシートを使う場合もあって、これは溶接などの火を使う作業の場合に火花が外へ零れないようにする為のもので、通行人を守りながら作業をする為に大切な役割を担っており、安全対策上非常に大切な物だ。
ここまで気を配る足場の設置というのは実は相当大変で、まず足場を設置する敷地の部分が確保出来ないと作れないし、全体として倒れないように設計して立てなければならず、しかも短期で終らせないと工期に響くのでとても忙しない。
だが彼らの頑張りのお蔭で本来の業者が安全に仕事が出来るのであって、正に縁の下の力持ちのような存在なのであり、勇ましく見えるのは伊達では無い。
現場を通り過ぎて暫く歩いて行くと、今度は店舗の内装工事をやっていた。
こちらは室内なので職人がこつこつと働いている姿が外からでもよく見える。
木工の配置や具合からどうも美容室を作っているようで、外に近い所にはレジ用の箱物が立ち、奥にはシャンプー台らしき並びが見え、脇にはカット台用の鏡用の壁らしき物が設置されていて、まるでこれから開店する様子が見えるようだ。
こうやってあっちこっちで工事が行われ、街が造られていくのはとても素敵だ。
人が何も無い所に家を建てて住むように、建設的な味わいがあってとてもいい。
人の営みを支えるように職人達は張り切り、そこには人々の様々な顔があって、誰もが建物に包まれて生きていて、それら全体が街となっていくのは素敵だ。
街は人、人は街、そうやって私達は生きて来て今に至っているのだから。
寒い中を職人は忙しく働き、夢中で何かを作っていて、そこに風が吹く。
けれども負けずに作り続けていって、やがて完成するまでの間を仕事で埋める。
風に負けるな、と、そう応援しながら私は彼らの仕事を垣間見て歩く。
作る人っていいな、と、そう思いながら私は彼らの横を通り過ぎて行く。
街は生きていて、何時も何処かが工事をしながら少しずつ新しくなっていく。
街の色は僅かずつ変わりながら私達を包んでくれていて、それでいて何時もの街であり続けてくれて、その中で泳ぐようにして生きている私達がいて、その私達自身もが街の一部となっていて、切っても切り離せない生活空間がそこにはあって、街というものは人間そのものなんだなあと強く思う私がいて、生きている。
- なか杉こう | 2007/11/23 21:17
- 最初の段落の描写が好きです。なんと言うのかしら、あたりまえのことをあたりまえに書く、というのでしょうか、そこが実に心地よいです。
前に読んだ、フックのつけ方のお話もそんな感じがしました。
>こうやってあっちこっちで工事が行われ、街が造られていくのはとても素敵だ。<
このことば、いいなあと思います。
- 暖房 | 2007/11/23 21:55
- いやあ、そんなに褒められると紅くなります。(笑
描写は私も注意して書いているんですが、その事をその事のように書くのって結構大変だなあと、毎回思いながら努力しています。
「こうやってあっちこっちで工事が行われ、街が造られていくのはとても素敵だ。」
これは小さなそこら辺の街として書いた積りです。
その生きている姿を書いてみたかったんです。
まあ、日々精進、頑張っている積りです。
あ、そちらにも行かせて頂きました。
素敵な詩が沢山ありますね。
凄いスピードなのでなかなか読めませんが、また寄らせて貰いますね。











